どうも~、にじいろ整体です!
静岡県東部、長泉町で整体院をやっています。
おカラダ気になることがある方はぜひお店のHPも見てみてください。
前回、中医学ができるまでをエクストリームでお伝えしましたが、今回は中医学の基礎、土台となる書物
について説明します。
他で学ぼうとすると難しく書かれていてわかりにくいと思いますので、エクストリームで簡単にわかりやすい説明をします!
【黄帝内経】(こうていだいけい)
昔の中国、春秋戦国時代(紀元前770年~紀元前221年)に各地で伝わっていた、医療の知識・技術がまとめられて中医学が誕生しました。
そのまとめた代表的な本が
【黄帝内経】(こうていだいけい、こうていないけい)
というものです。
全18巻、約14万字。
巻数 | 種類 | 内容 |
---|---|---|
1~9巻 | 霊枢(れいすう) | 実践・技術編(鍼灸や方剤による治療) |
10~18巻 | 素問(そもん) | 基礎理論編 |
でも原本は途中でなくなってしまって写本(写したコピー)だったりするんだけどね…
実は現存している世界最古のものは京都の仁和寺にあるんだよ。
土台となる基礎理論編の黄帝内経素問は、古文の授業で孔子の論語なんかを習ったことがあると思いますが、あれと同じような感じのQ&A形式のものです。
ズラズラと説明の文章が並んでいるわけではなく、黄帝という王様が学者などに質問して答えていく感じなので、わかりやすくまとめられています。
「子曰く、○○○○」みたいなやつだね。
授業聞いてても何の意味も分からず、レ点とかわけわからなかった…
弟子が「○○ってどうたらいいんでしょうか?」と聞いて孔子が「○○しなさい」みたいに答えてるのが多いよね。孔子の子も先生っていう意味だから孔先生って意味なんだよね。
そういうのを初めにわかりやすく教えてくれたらこんなに古文とか苦手にならなかったのにな…
新農本草経(しんのうほんぞうけい):最古の薬学専門書
薬物365種が収録。上品、中品、下品の3ランクに分類されている。
上品:養命薬(声明を養う薬)。無毒で、長期間服用するべきもの。
中品:養性薬(体力を養う薬)。有毒、無毒の両方があるから服用には要注意。
下品:治療薬。有毒なので長期間服用してはいけないもの。
西洋医学の薬は下品にあたる。
普段は上品や中品を服用して、最終手段として下品を使うべき。
傷寒雑病論(しょうかんざつびょうろん):外感病(ウイルスや菌など外からの病気)、内科雑病(体の中の病気)、婦人科系など色々な病気について書かれている。
他にも千金翼方、新修本草、外台秘要、太平聖恵方、和剤局方、本草網目など色々な本が作られました。
本草網木:薬物辞典。全52巻。載っている薬物は1892種類、絵図は約1000。薬物ごとに解説され、見分け方、採集・処理方法、気味(四気:温熱寒涼と五味:酸苦甘辛鹹)の属性、主治病症、関連方剤などが詳しく書かれています。
進化し続けている中医学
中医学は起源こそ古いものではありますが、昔の学問、古いものではありません。
環境、時代に合わせて変わる体の状態、病気に対して有効な新たな漢方、対処方法が生み出されいる、長く長く研究され続けている圧倒的に歴史の深い学問なんです!
東洋医学
日本にはじめて中医学が伝わったのは5世紀ごろ。
いくつかの巻物がポロポロと伝わり、その後小野妹子の遣隋使、鑑真なんかが来たりして中国の医学書が日本に伝わってきました。
そこから日本人が編集してまとめたりして医心方などが作られていきました。
西洋医学は1543年、ポルトガルの鉄砲伝来の後、オランダの船が漂着したりしてオランダの医学が伝えられました。
西洋医学とはシステムも考え方も全然違うので、
1000年以上日本で元々広がっていたものを漢(中国)から伝わった方(方剤:生薬を組み合わせたもの)ということで【漢方】
オランダから伝わったものは【蘭学】
と呼ばれるようになった。
中医学と漢方(東洋医学)の違い
元は同じものではあるものの、伝言ゲームが正しく伝わらないように全部が伝わったわけでもなく、一部が伝わってそれを日本人が解釈したので、ちょっと違ってたり足りない部分もあったりする。
中国とは環境も土地も違うので、中国にあるものないもの、日本にあるものないものもある。
中国では王様(帝)の病気を治す、診断するときに暗殺されないように顔を見てはいけないとか制限があるなかで帝の体調管理、病気の治療が必要だったため、顔を見ないでも体の状態を知るために編み出されたのが脈診(手の脈を見てカラダの状態を判断する)ものが開発されたりしたが、日本ではそんなことなかったので、おなかを触って状態を判断する腹診が広まったり、日本独自の進化を遂げたものもあったりします。
中医学が気虚、瘀血といった「体質を治す」のに対し、日本で広がった東洋医学では便秘にはこれ、高血圧にはこれといった「症状を治す」という違いがある。
こういう症状だからこれ、というやり方では、例えば便秘の場合、大腸が冷えて動きが悪い場合、熱がこもっていて水分を吸収しすぎてしまってつまってしまう場合、腸がねじれていたり、悪いものが張り付いて本来の役割を果たせない場合など様々なので、症状だけで判断された漢方を処方されると余計に悪くなることもあるので、やはり本来の中医学の体質、カラダの状態を正しく判断して改善することが大切だと思う。
ただ、文明開化により明治政府により漢方が廃止されてしまった。西洋医学だけが医学とされ、それ以降約100年空白の期間となってしまった…
でも悪いものを排除すれば治るという西洋医学の考え方、治療方法だけではどうしようもないことも多いので徐々に回復していき、1976年に黄連解毒湯(高血圧や脳血管障害の治療に使われる漢方薬)が国で認可され、保険適用にもなった。その後、いくつかの漢方薬が医療現場で使われるようになった。
キングダムとかの時代だね
に各地で伝わっていた、医療の知識・技術がまとめられて中医学が誕生しました。
そのころ日本は縄文時代。
日本が土器とか作って狩りをしてる時に、中国では医学書を作っていたなんて…
様々な情報を集めて作ったものが
【黄帝内経】(こうていだいけい、こうていないけい)
といいます。
次回は黄帝内経について。
ではまた!!
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